静岡県三島市 三島夏まつり

8月15、16、17日

三島市の真夏の伝統行事「三島夏まつり」が15日、16日、17日と三島市の三嶋大社を中心に開催されました。古くから三嶋大社の祭りとして発展し、「市民の祭り」となった今も大社周辺に山車が引き出され、夜更けまで「しゃぎり」の摺鉦(すりがね)やお囃子(はやし)の鳴り響くお祭りです。

「しゃぎり」とは、天文年間(16世紀)に三嶋大社の舞々役であった幸若与惣大夫によって創曲され、三嶋神社神領内に住む若者により伝承されてきた伝統芸能です。大太鼓、小太鼓、篠笛、摺鉦(すりがね)などで演奏され、400有余年の間、楽譜もなく、人から人へ手から手へと伝えられてきた歴史あるお囃子です。 三嶋大社前の大通りでは、約700メートルにわたって12台の山車が並び、子供たちが「そーれっ」のかけ声とともに手のひらサイズのたらい形の鐘を打ち鳴らしシャギリを披露されていました。リズムよく鳴る鐘の音が通りに響いていました。 なかでも、16日には源頼朝が三嶋大社に祈願し、百日の日参の上、旗挙げをし、天下平定のスタートを切ったという故事にちなんだ「頼朝公旗挙げ行列」がありました。

まず、三嶋大社舞殿にて頼朝公旗挙げ出陣式が行われます。「金幣授受之儀」のあと、出陣の無事を祈って杯がふるまわれ、弓を弾き鳴らして邪気をはらう「鳴弦之儀」が行われ、口上を述べた後、全員で「エイ、ヤー」と出陣のときの声を上げ、市内を練り歩かれました。

行列当日は歴代の最高温度を上回るほどの全国的に晴天で炎天下のなか、源頼朝に扮した俳優の沢村一樹さんをはじめ、鎧で身を包み馬に乗った騎馬武者、薙刀を持った勇敢な姿の徒歩武者、色とりどりの艶やかな袿姿の政子や侍女ら、約50名が沿道に詰め掛けた見物客の声援に答えていらっしゃいました。

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