京都府京都市 廬山寺節分会

平成23年2月3日(木)

2月3日(木)廬山寺にて京都で行われる節分会の代表行事の一つに数えられる『追難式鬼法楽(ついなしきおにほうらく)』が行われました。

開祖の元三大師が村上天皇の御代に300日の護摩供養で出現した悪鬼を法力、法器で降伏させたという故事にちなんで行われる通称「鬼おどり」として知られるこの行事は、寿命が延びるとされる蓬菜豆撒きや開運出世をするといわれている福餅撒きが行われます。
この廬山寺節分会に登場する三鬼は人間のもつ『貪欲・怒り・愚痴』を表現しているとされ、この三毒を新しい年の運勢の変わり目といわれる節分の日に追い払い、また、福寿増長を祈念し一切の悪疫災難をはらうことによって新しい節を迎えるという法衣行事です。

まず松明と宝剣を持った赤鬼・大斧を持った青鬼・大槌を持った黒鬼が法螺貝と太鼓の音に合わせ登場し、それぞれ振りかざして足拍子を取って堂内に入っていきます。堂内で行われる護摩修法の妨げをしますが、追難師が東西南北と中央に向い法弓で矢を射って邪気払いをし、厄除け開運、諸願成就の観世音菩薩の化身といわれる元三大師によって撒かれる蓬莱豆と福餅の威力に追われて門外へ退散させられてしまいます。邪気を払われた鬼は今度は福となり、病気平癒、身体健全をはかる為に鬼によるお加持があります。
煩悩・貪欲・愚痴といった邪気が節分会で祓われ、除災、福寿、出世、延命が祈られる追難行事により邪は福に変えられるという京都らしい行事となっています。

紫式部邸宅址として、また、源氏物語執筆の地として知られる廬山寺にて毎年行われる節分会ですが、今年は福娘の二人が十二単をまとい蓬莱豆を撒きました。事前に告知をしなかったという点と、初めての試みという事もあり見物に来られた方々からは十二単をまとったとても華やかな福娘の姿に「奇麗」「可愛い」などの歓声があがっていました。

廬山寺節分会 廬山寺節分会
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