福岡県太宰府市 太宰府天満宮 曲水の宴

毎年3月の第一日曜日に学問の神様として有名な太宰府天満宮にて開催される『曲水の宴』がちょうど見ごろとなった梅の花の下、今年度も厳かに行われました。

『曲水の宴』とは、平安時代の宮中の遊びを再現したもので、春の陽気に包まれた天満宮内の「曲水の庭」にて十二単、衣冠などの平安装束をまとった詠み人が、曲水の溝に浮かべられた盃が流れてくるまでに詩歌を詠み酒を飲み干すという宮中行事 『 禊祓(みそぎはらえ) 』の神事です。
起源は中国「秦」時代とされていますが、日本では、日本書紀に485年曲水の宴が行われ、又 続日本書紀には728年聖武天皇が宴を催したとあり、古くより宮中を中心に行われていたようです。道真公も宇多天皇寛平2年(890年)3月3日宮中での曲水の宴に参宴したと記載されています。清らかな水の流れに、盃を流して禊祓(けがれをはらう)の儀式として行われたのが始まりといわれています。

太宰府の曲水の宴は天徳2年(958)3月3日に大宰大弐・小野好古がはじめたと、太宰府天満宮に伝わる『安楽寺草創日記』に書かれているようです。しかし、中世以降、断絶してしまいました。そして長い空白の後の昭和38年(1963)に復活し、以来、美しい王朝絵巻が再現されています。

社務所を出発した一行は太鼓橋を渡り、本殿にて参拝の後、曲水の庭にて開宴されます。沿道に見物にかけつけた方々はいっせいにカメラのシャッターを切り、優雅な平安王朝絵巻に見入っていらっしゃいました。『曲水の宴』を観覧できる観覧席は無料で1100席設けられます。毎年開宴の2〜3時間ほど前には観覧席へ入る為の行列ができ始めるほどの盛況で、今年もたくさんの見物客の方がご覧になられていました。

■開催場所:太宰府天満宮(楼門前広場)
■開催地住所:太宰府天満宮 福岡県太宰府市宰府4-7-1

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