御霊(ごりょう)神社夏例大祭

平成23年7月14日(金)・15日(土)

“ごりょうさん”の愛称で知られる大阪市中央区にある御霊神社は武士の守り神を祭る神社です。

船渡御は江戸時代、大阪の淀川水系全体で5つほどの神社で行われていたとされ隆盛を極めていました。なかでも御霊神社の船渡御は武士による勇壮な神事として知られたていました。安永9(1780)年に始まり、明治維新による中断まで90年近く続いた神事です。江戸時代には甲冑(かっちゅう)姿の武士ら約500人が20隻で巡航する華やかな夏の風物詩の一つとされていました。

3月の東日本大震災の発生を受け、御霊神社・氏子の方々が「水都」らしい行事で地域を盛り上げ、「大阪から元気を発信しよう」と復活の機運を高め、梅雨も明け晴天が広がる15日に約140年ぶりに復活しました。

午後3時、御霊神社を出発した武者姿や袿姿や小袖姿などに扮(ふん)した約100人が船3隻に乗り込み、淀屋橋港から船に乗り込み土佐堀川や堂島川、道頓堀川などを約1時間半かけて勇壮に巡る船渡御を盛大に繰り広げられました。

阪神大震災を機に途絶えていた武者行列も併せて行われ、大阪のメインストリート・御堂筋を練り歩かれました。オフィス街を通る時代行列は特に目出ち、先頭を行く笛の音と鎧の音に気が付いた通りがかりの人たちは珍しそうに足を止め、携帯電話のカメラに収めるなどして活気あふれる行列を見守っている姿が見受けられました。
参加者の方々は鎧の重さやアスファルトから照り返す暑さにもめげず、沿道の方々にカメラを向けられると笑顔で写真に答えている姿がとても頼もしかったです。船の上でも川沿いに駆け付けた見物の方々に手を振るなどしていらっしゃいました。奥方、侍女として参加された高校生の女の子達もなれない着物とカツラに戸惑いながらも「可愛い」という見物の方々の声に笑顔もこぼれていました。

また、この日は同市西区の氏子衆でつくる江戸堀猿田彦講、西船場獅子講、靱(うつぼ)太鼓講もそれぞれの氏地を練り歩かれました。このうち、午後1時すぎに境内を出発した西船場獅子講は、軽やかな笛や太鼓の音色を響かせながら約3時間かけて地域を巡行。宮入りでは再び勇壮華麗な舞を境内で披露し、大勢の参拝者を魅了していました。
夕方からは御霊神社境内・儀式殿にて空手や居合道、日本舞踊、オペラなどの奉納行事が行われ、また境内では屋台なども出店し、終始にぎわいを見せていました。

7月14日 宵宮祭(17:00 〜 21:00 までお神楽奉納)
7月15日 奉幣祭、南堀江 行宮祭(17:00 〜 21:00 までお神楽奉納)
http://www.goryoujinjya.com/index.html

御霊祭 御霊祭
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