京都府京都市 ~ 祇園祭『 万燈会 』 ~

7月10日

7月10日の神輿洗の神輿を迎える祇園万灯会のお迎提灯行列が祇園囃子や提灯の行列と共に雨の中ありました。
お迎提灯は、もともと江戸時代、四条大橋付近には南座など芝居小屋が集まっていましたが、その芸人・役者たちが提灯をともし、鳴り物入りで神輿洗の神輿をお迎えしたに由来するもので、この行事を八坂神社境内の万灯篭奉納の祇園万灯会が中心になり昭和27年から復活したものです。
太鼓を先頭にそれぞれの提灯を掲げ、八坂神社から市役所へ向かい、市役所前で子ども達による鷺踊などの舞踊を披露した後、八坂神社に戻ります。祇園石段下にて神輿洗の神輿を迎え、その後境内で舞踊の奉納が行われます。

午後6時、神輿洗いの神事がとり行われました。4メートルもの大松明で清められた道を、列の前後を松明で照らした中御座1基が四条大橋に渡ります。そして午前中に鴨川から汲み上げ、お祓いをすませた神事用水を、神官が榊の枝に含ませて神輿に注ぎ清めます。この時の神水を浴びると、厄除けになると信じられていて、この水にかかって厄よけしたいと、傘を差した市民が神輿を幾重にも取り囲み、橋の上は熱気に包まれていました。

祇園万灯会のお迎提灯行列は神輿洗いの神輿を迎えるため、提灯を立てて巡行する行列です。今年は雨の影響で当初のルートを変更し、四条大橋の手前で折り返されていましたが、かわいらしい子どもらの姿が、梅雨の祇園を華やかに彩っていました。
その後、境内の舞台では子ども達による鷺舞と小町踊りが奉納され、雨の中集まった観光客たちから盛大な拍手が起こっていました。

祇園祭は、17日のメインイベント「山鉾巡行」など、7月1日の「吉符入り」にはじまり、31日の境内摂社「疫神社夏越祭」で幕を閉じるまで、1か月にわたって各種の神事・行事が執り行われます。

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