京都府京都市 ~野宮神社・斎宮行列~

10月21日(日)

朝廷が皇女を斎宮として伊勢神宮(三重県伊勢市)に送った故事にちなむ「斎宮行列」が21日、京都市の嵯峨・嵐山地区を練り歩きました。 「斎宮(斎王)」とは、天皇が即位するごとに、天照大神の御杖代(みつえしろ)として伊勢神宮に遣わされた斎王(未婚の内親王もしくは女王)のことです。この歴史は飛鳥時代の天武天皇の頃にはすでに確立されており、南北朝時代の後醍醐天皇の頃まで およそ660年間、64人の姫君が遣わされていたと言い伝えられています。

斎王が任命を受け、都から伊勢の斎宮へと向う旅が「斎王群行」と呼ばれるもので、斎王以下監送使、官人・女官などあわせて数百人にも及んだとされています。斎宮に到着するまでには、 5泊6日もかかったそうですよ。

斎宮が京都を出発する前に、身を清めた野宮神社周辺を輿に乗った十二単姿の斎宮代以下、女官や官人など華やかな装束を身にまとった行列が正午に出発、平安絵巻さながらの雅な風情で嵯峨野周辺や渡月橋を約2時間かけて練り歩き、最後に、桂川に手をしたす禊(みそ)ぎの儀式を行われました。

行列のヒロイン「斎宮代」の輿(こし)を中心にした約130人の行列が嵯峨・嵐山一帯を練り歩き、華やかな装束に身をまとった百人の人々が嵐山で往時の夢を再現し、観光客を楽しませていらっしゃいました。

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