紫の縁 千年の時空を超えて五感で伝える源氏物語悠久の世界~京都嵯峨御所大覚寺門跡に伝わる平安王朝の雅~

5月24日(土)〜6月1日(日)

紫の縁(ゆかり)—千年の時空を超えて五感で伝える源氏物語悠久の世界— 〜京都嵯峨御所大覚寺門跡に伝わる平安王朝の雅〜

世界に誇る日本の文化遺産である『源氏物語』は、今年2008年11月1日に執筆千年紀を迎えます。その源氏物語を記した紫式部は「世界の偉人」としてユネスコに初めて選出された日本人であります。一千年の時空を超えて世界に読み継がれ、紫式部が伝え残した「もののあはれ」の無常観は、何時の時代にも、生かされている私たちにとって様々に共感できる世界があります。

その先人が守り伝えてきた文化遺産を継承し、発展させていく場として、この「紫の縁」を御縁として、未来の日本に誇りとなる文化遺産を守り伝えていくことを理念とし、「旧嵯峨御所」として名高き門跡寺院、京都・大覚寺において一千年の世界を旅する機会をご用意いたしました。

視・聴・嗅・味・触— 皆様の研ぎ澄ました五感で日本の精神文化を未来に伝える場がここに誕生いたします。

■開催日:平成20年5月24日(土)~6月1日(日) こちらのイベントは終了いたしました
■時間:午前10時~午後4時 *特別イベント開催日時
■開催日:5月24日(土)、25日(日) こちらのイベントは終了いたしました。
■時間:午前9時~午後5時

*おことわり*
5月31日(土)、6月1日(日)は特別イベントの開催は誠に勝手ながら中止とさせていただき、両日共に平日プランの料金で開催いたします。5月31日(土)は衣裳着装体験のみ、6月1日(日)は衣裳着装体験、午前11時より舞楽の演奏、雅楽の披露のみとなります。

■開催場所:旧嵯峨御所 大覚寺門跡
■主催:旧嵯峨御所 大覚寺門跡 井筒企画


■旧嵯峨御所大覚寺門跡に佇み千年の時空を超える

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京都は日本の貴重な文化遺産がもっとも集約した都市であり、京都嵯峨には、離宮の面影を伝える旧嵯峨御所大覚寺門跡があります。

この嵯峨離宮は、もと嵯峨天皇が皇后との成婚の新殿として建立されたもので、後の876年に離宮を寺院に改められ、歴代天皇または皇族の方が住職に就かれた由緒ある門跡寺院で、嵯峨御所と呼ばれていました。
源氏物語の中では、主人公の光源氏は皇族でありながら源姓(みなもとせい)を賜り臣籍降下しますが、この源姓(みなもとせい)の起源はこの大覚寺に縁(ゆかり)の深い嵯峨天皇が自身の子にその姓を与えたことに由来します。
さらに嵯峨天皇の与えた源氏姓の初代である源融(みなもとのとおる)は光源氏実在のモデルの一人として有名です。
これらの史実を背景として、源氏物語の絵合・松風の巻には光源氏が後世(ごせ)の為の勤行と現世(うつしよ)の延命を考え、嵯峨野の大覚寺の南に御堂を建立する場面があり、私的な往生を本願として建立したとされる源氏の御堂は大覚寺を中心として想定された式部の時代にゆかりのある寺院です。
宿木の巻では源氏がこの大覚寺の南に建立した御堂に住み、生涯を閉じたと記されています。
式部が目にしたであろう大沢池を眼下にした嵯峨野の変わらぬ借景と嵯峨御所の面影を伝える宸殿に佇めば、一千年の時空を超えた刹那に巡り逢えます。

■追憶のヒロイン 〜王朝装束をまとう〜

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式部が生きた時代、それは王朝文化華やかなりし時、その服飾文化を代表する装束が唐衣・裳装束(十二単)でした。一枚の装束に蚕約2700頭の命を戴き、その高価な絹織物を何枚もかさねた重みや衣擦れの音(ね)には、限りある物を尊(とうと)んだ大宮人の心を推し量ることができます。宮廷装束はすべての御方が衣紋で美しく仕上がるよう、長大に縫製され、その衣のかさね方で風流人の良し悪しを問われました。この度は千年紀を記念し、源氏にゆかりの女君達を想定した装束もございます。

さあ、式部の紫のゆかりに誘(いざな)われ、追憶のヒロインの誕生です。




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■荘厳 〜護摩の炎に美しくも儚い未来への祈りを込める〜

大沢池北岸に立つ護摩堂にて護摩法会を執り行います。

木は人の悩みや災難を、火は智慧や真理を表すとされています。

般若心経を唱える声が境内に響くなか、ご参加頂いた皆様の為に護摩木を焚いて煩悩(ぼんのう)を滅却していただき、併せて息災降伏などを祈願させていただきます。


■牛車(ぎっしゃ)〜牛車に揺られ車軸のきしむ音に平安の安息を懐古する〜

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貴族達の用いる最も普通の移動手段の乗り物は、牛にひかせる牛車で貴族社会には欠かせないものだった為、身分や格式によって車も使い分けられていました。

旧嵯峨御所大覚寺門跡ではその格式に相応しく摂関以上の身分に許された「唐車」で心経宝塔周辺を周遊していただきます。源氏物語の東屋の巻では宇治に向かう牛車の中、揺れに気遣う薫は浮舟を自身の膝に座らせます。それほどの揺れとはどんなものなのか。また、木曾義仲が牛車の乗り降りを逆にしてその無作法を笑われた理由はどこにあるのか。

百聞は一見に如かず。物語の世界がより臨場感あふれるものとなる瞬間です。
(天候不順の場合、中止になる場合もございます)


■雅楽・舞楽に酔う〜王朝人が賞賛した楽の音(ね)に酔う〜

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奈良時代より儀式の荘厳などを目的に大陸から輸入された雅楽(ががく)。平安時代にはこれを和風化する努力がなされ、日本固有の神楽(かぐら)も含めて体系化されました。雅楽に舞が伴ったものが舞楽で、平安時代には儀式や神事、法会や饗宴に華を添えるためにしばしば行われました。

旧嵯峨御所大覚寺門跡においては境内の石舞台を舞楽台として舞を御覧いただきます。庭の白砂と四季の木々に映え、鮮やかに舞う舞人達の煌びやかな装束と荘厳を際立たせる楽の音(ね)の妙に王朝人が好んだ世界が偲ばれます。


■龍頭鷁首(りゅうとうげきす)〜究極の雅、大沢池で舟遊びに興じる〜

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「野は嵯峨野さらなり」と『枕草子』に記した清少納言の心は、旧嵯峨御所大覚寺門跡の大沢池に変わらず伝わり、訪(おとな)う人々の心を魅了しつづけています。この大沢池は日本最古の人工の池で、嵯峨天皇が中国の洞庭湖(どうていこ)を模して作られた、千年以上の歴史を刻んだ池です。この度の舟遊びでは特別呈茶として、水面の爽やかな風に吹かれながら京都三名水の一つである醒ケ井(さめがい)の水で喉を潤しながら、風光明媚な景色をお楽しみいただきます。平安の昔よりこの大沢池で舟遊びに興じた風流人は数知れず、唐土(もろこし)の龍頭鷁首の船上に臨(のぞ)む水面の煌めきや名古曽の蓮に伝わる千年の息吹を、先人が守り伝えてきた借景(しゃっけい)の素晴らしさとともに興じれば、遊びの中にも自然の美しさを尊んだ大宮人の心が甦ります。

(天候不順の場合、中止になる場合もございます)


■葱花輦(そうかれん)〜限られた貴人の世界を追想する〜

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葱花輦は天皇・上皇・中宮・東宮などに用いられた輿で、屋根の頂上に葱の花の形をした飾りのついた輿です。この葱はその香気より邪気を払うとされ、その花は長く散らないことから吉祥の形として用いられました。何人もの駕輿丁の手で担がれる輦輿は限られた人に許された世界であります。

旧嵯峨御所大覚寺門跡の御庭より出立して木々を巡り、心経宝塔辺りまで移り行く景色に望めば限られた貴人の心が自然に追想されます。

(天候不順の場合、中止になる場合もございます)


■庭湖館特別拝観 〜昔日より未来へ、風雅の融合〜

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旧嵯峨御所大覚寺門跡の貴賓室において浜田泰介画伯の襖絵を御覧いただきます。落日に染まる近江の浮御堂の襖絵はしみじみとあわれ深い心象風景です。昔日の面影を残す御庭の遣水と四季の木々を拝見しながら、平成の襖絵の間で過去と現在の雅の融合をお楽しみください。


■御膳(おもの)〜平安王朝料理を愛でる〜

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平安時代、王朝人に用いられた饗食は味付けの良し悪しというよりはその豪華さを高盛という独自の盛り付けで表すことがもてはやされ、食べきれないほどの食材を高く盛ることは権力の象徴でもありました。

平安末期成立の故実書『類聚雑要抄』にはその様子が記されており、愛でることで楽しんだこの素材主義の王朝料理を現代風に創作し再現した御膳(おもの)をご賞味いただきます。


■開催期間
平成20年5月24日(土)〜6月1日(日)

平日

■日程
5月26日(月)、27日(火)、28日(水)、29日(木)、30日(金)
■時間
午前10時〜午後4時迄 *受付終了時間 午後3時
■体験料
15,000円 (2種類着装希望の方は20,000円)

特別イベント日

■日程
5月24日(土)、25日(日) 各日先着50名限定≪要予約≫
■時間
午前9時〜午後5時
■体験料
50,000円
*カツラ・メイクご希望の方:80,000円
※カツラ2種類ご希望の方:100,000円

*天候の都合によりイベント内容の変更が生じる可能性がございます。
その際は、料金の一部をご返金いたします。≪最少催行人数 20名≫

■特別イベント内容

午前
午前の衣裳…十二単・細長姿・袿姿・白拍子姿・物詣姿・直衣姿・直垂姿・狩衣姿より1着選択
着装・着付
御殿回遊・展覧
舞楽鑑賞
石舞台前にて全員で記念撮影
衣裳着替え(2着目衣裳下準備)
昼食
「平安貴族の料理」
午後
午後の衣裳…袿姿・白拍子姿・物詣姿・直衣姿・直垂姿・狩衣姿より1着選択
2着目着装開始
葱花輦・牛車にて境内回遊
大沢池にて龍頭鷁首船で舟遊び
庭湖館特別拝観
護摩法会
心経宝塔前で記念撮影
* * *

■衣裳内容

■大人衣裳
十二単 細長姿 白拍子姿 袿姿 物詣姿 直衣姿 狩衣姿 直垂姿
■子供衣裳
袿姿 物詣姿 狩衣姿 水干姿
■場所
旧嵯峨御所 大覚寺門跡
■主催
旧嵯峨御所 大覚寺門跡 井筒企画

■大覚寺までのアクセス

■JRでお越しの場合
京都駅 下車・・・京都バス81 71 快速71
嵯峨嵐山駅より徒歩約10分
■阪急電車でお越しの場合
四条烏丸駅 下車・・・京都バス71
四条大宮駅 下車・・・京都バス71
市バス28
嵐山駅 下車・・・市バス28
■京福電車でお越しの場合
四条大宮駅 下車・・・京都バス71
市バス28
嵐山駅より徒歩約15分
京阪電車でお越しの場合 京阪三条駅 下車・・・京都バス61
京阪四条駅 下車・・・京都バス61
■お車でお越しの場合
駐車場あり(有料)

〒616-8411 京都市右京区嵯峨大沢町4
旧嵯峨御所 大覚寺門跡
TEL (075)871-0071(代表)